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バスチェア選びの完全ガイド!あなたに合う一脚の見つけ方

はじめに

毎日使うお風呂。一日の疲れを癒すリラックスタイムですよね。そんなバスタイムの快適さを、実は「バスチェア(お風呂の椅子)」が大きく左右しているってご存知でしたか?「椅子なんて、どれも同じでしょ?」と思っているとしたら、もったいないかもしれません!

自分に合わないバスチェアを使い続けていると、立ち座りがしにくくて足腰に負担がかかったり、座り心地が悪くてリラックスできなかったり、掃除がしにくくてカビやヌメリの温床になってしまったり…。ちょっとしたストレスが積み重なって、せっかくのバスタイムが楽しめないなんてことも。

この記事では、特定の商品を一切紹介しません。ランキングやおすすめ商品一覧もありません。その代わりに、あなた自身が「これだ!」と思える最高のバスチェアを見つけるための、純粋な「お役立ち情報」だけを、これでもかというほど詰め込みました。

バスチェア選びの基本的な考え方から、意外と知らない高さの重要性、素材ごとの特徴、お掃除のしやすさを決める形状の違い、そして長く清潔に使うためのお手入れ方法まで、徹底的に解説します。この記事を読み終わる頃には、あなたも立派な「バスチェア博士」になっているはず。さあ、一緒に快適なバスタイムへの第一歩を踏み出しましょう!

バスチェア選びの基本|後悔しないためのファーストステップ

なぜバスチェアを使うの?メリットを再確認しよう

そもそも、なぜ私たちはバスチェアを使うのでしょうか?当たり前のように使っているけれど、そのメリットを改めて考えてみると、バスチェア選びのヒントが見えてきます。

  • 身体への負担を軽くする
    床に直接座ったり、低い椅子から立ち上がったりするのは、膝や腰に想像以上の負担がかかります。特にご高齢の方や妊婦さん、足腰に不安がある方にとっては、適切な高さのバスチェアがあるだけで、入浴動作がぐっと楽になります。
  • 安全性の向上
    濡れた浴室の床は滑りやすく、転倒のリスクが常にあります。バスチェアに座って身体を洗うことで、立ったままシャワーを浴びるよりも安定し、転倒のリスクを減らすことにつながります。安定感のある椅子は、安全な入浴の土台です。
  • 衛生面を保つ
    浴室の床は、皮脂汚れや石鹸カスが残りやすく、雑菌が繁殖しやすい場所。床に直接座るのを避けることで、衛生的に身体を洗うことができます。また、お湯が跳ね返って陰部などデリケートな部分に入るのを防ぐことにも繋がります。
  • 快適なバスタイムの演出
    自分に合った座りやすい椅子があれば、身体を洗う時間がもっと快適になります。リラックスした姿勢で、ゆっくりと自分の身体をケアする時間は、心身のリフレッシュに不可欠です。

バスチェア選びで失敗しないための最初のポイント

「よし、バスチェアを選ぶぞ!」と意気込んでも、いきなりデザインや色で選んでしまうのは少し待ってください。その前に、必ずチェックしておくべき大切なポイントが3つあります。これを無視すると、「買ったはいいけど、なんだか使いにくい…」なんてことになりかねません。

  1. 浴室のスペースを測る
    まずは、バスチェアを置く洗い場のスペースをメジャーで正確に測りましょう。特に、洗い場が狭いユニットバスなどの場合は重要です。椅子の幅や奥行きが、ドアの開閉や洗い場での動きを邪魔しないかを確認します。見た目が気に入っても、置けなかったり、置いたら窮屈になったりしては意味がありませんからね。
  2. 使う人の身長や体格を考える
    バスチェアは、主に使う人の身体に合わせて選ぶのが鉄則です。ご自身の身長はもちろん、ご家族と一緒に使う場合は、誰が一番使いやすい高さを求めるのかを話し合っておくと良いでしょう。体格の大きい方は、座面の広さや耐荷重もチェックしておきたいポイントです。
  3. カウンターの高さを測る
    意外と見落としがちなのが、浴室カウンターの高さです。シャンプーボトルなどを置くカウンターで洗顔やシェービングをする場合、バスチェアの座面高とカウンターの高さのバランスが悪いと、非常に使いにくくなります。カウンターの天面までの高さを測っておきましょう。

この3つの「計測」を済ませておくだけで、選ぶべきバスチェアのサイズ感がぐっと絞り込めます。面倒くさがらずに、まずはメジャーを手に取ってみてくださいね。

最重要!バスチェアの「高さ」を徹底解説

バスチェア選びにおいて、最も重要な要素は「高さ」だと言っても過言ではありません。高さが合わないだけで、使い心地は天と地ほどの差が出ます。ここでは、バスチェアの高さについて、とことん深掘りしていきます。

高さ選びが快適さを決める!高すぎ・低すぎのリスク

バスチェアの高さは、一般的に20cm程度の低いものから、40cmを超える高いものまで様々です。なぜこんなにバリエーションがあるのかというと、使う人の身長や体格、そして浴室の環境によって最適な高さが異なるからです。

高すぎる椅子のデメリット

  • 不安定で落ち着かない
    座面が高すぎると、足裏が床にしっかりとつかず、姿勢が不安定になりがちです。特に小柄な方だと、つま先立ちのようになってしまい、リラックスできません。
  • カウンターが使いにくい
    カウンターに対して座面が高すぎると、前かがみの姿勢がきつくなり、洗面器を置いたりシャンプーを取ったりする動作がしにくくなります。
  • シャワーヘッドの位置が合わない
    座ったときに、固定されたシャワーヘッドの位置が低すぎると感じることがあります。頭を洗うときなどに不便を感じるかもしれません。

低すぎる椅子のデメリット

  • 立ち座りが大変
    バスチェアが低すぎると、立ち上がる際に「よっこいしょ」と膝や腰に大きな負担がかかります。これはご高齢の方だけでなく、若い方でも毎日のこととなると結構なストレスです。
  • ひざへの負担
    座っているとき、膝が股関節よりも高い位置に来るような低い椅子は、膝関節に負担がかかりやすいと言われています。
  • お腹が圧迫される
    特に妊婦さんや少しふくよかな方の場合、低い椅子に座ると膝が曲がりすぎてお腹が圧迫され、苦しく感じることがあります。

身長別・適切な高さの目安

では、具体的にどれくらいの高さが自分に合っているのでしょうか。あくまで一般的な目安ですが、身長を基準にすると選びやすくなります。座ったときに、膝が直角に近い角度(90度前後)で曲がり、足裏全体が床にしっかりとつく高さが理想的です。

使う人の身長 バスチェアの高さの目安
155cm未満 20cm~25cm
155cm~165cm 25cm~30cm
165cm~175cm 30cm~35cm
175cm以上 35cm以上

ポイント:もし迷ったら、少し高めのものを選ぶという考え方もあります。なぜなら、「大は小を兼ねる」ではありませんが、低い椅子での立ち座りの負担は大きいからです。ただし、先述の通り高すぎても使いにくいので、やはりご自身の身長と浴室カウンターの高さを考慮して慎重に選びたいところです。

カウンターの高さとのベストバランス

身長だけでなく、浴室カウンターの高さも快適さを左右する重要な要素です。カウンターで洗面器にお湯を汲んだり、顔を洗ったりする動作をスムーズに行うためには、椅子とカウンターの高さの差(=差尺)が適切である必要があります。

一般的に、「カウンターの高さ」から「椅子の座面高」を引いた差尺が、25cm~30cm程度だと、腕を伸ばしたときに自然な位置で作業がしやすく、使いやすいとされています。

例えば、ご自宅の浴室カウンターの高さが70cmだったとしましょう。その場合、

70cm (カウンター高) – 30cm (理想の差尺) = 40cm (椅子の高さ)

70cm (カウンター高) – 25cm (理想の差尺) = 45cm (椅子の高さ)

となり、40cm~45cm程度の高さのバスチェアが候補になる、という考え方ができます。もちろん、これは身長との兼ね合いもありますので、身長から導き出した高さと、カウンターから導き出した高さの両方を考慮して、最適な一脚を見つけ出しましょう。

「座りごこち」を左右する座面のカタチ

高さと並んで座りごこちに影響するのが、座面の形状です。長時間座っていても疲れにくい、お尻に優しいデザインを選びたいですよね。

  • お尻にフィットする座面カーブ
    座面がフラットなものよりも、中央が少しへこんでいたり、お尻の形に沿うように緩やかにカーブしているデザインの方が、体重が分散されて座り心地が良く感じられます。長時間座っていてもお尻が痛くなりにくい傾向があります。
  • 水が溜まりにくい工夫
    座面の真ん中に穴が開いていたり、スリット(溝)が入っていたりするタイプがあります。これには2つの大きな目的があります。一つは、シャワーのお湯や石鹸の泡が座面に溜まるのを防ぎ、衛生的に使えること。もう一つは、座ったときにお尻にかかる圧力を逃がすことです。特に穴あきタイプは、立ち上がる際に指を引っ掛けて持ちやすくする取っ手代わりになるという利点もあります。

座面の広さもチェックポイントです。体格の良い方は、少し広めの座面を選ぶと、ゆったりと安定して座ることができます。

デザインと機能性を決める「素材」を深掘り

バスチェアの印象や使い勝手、そして価格は、使われている「素材」によって大きく変わります。それぞれの素材にメリットとデメリットがあるので、特徴をよく理解して、ご自身のライフスタイルや浴室の雰囲気に合ったものを選びましょう。

アクリル樹脂

特徴とメリット

ガラスのような美しい透明感と、ずっしりとした高級感が魅力の素材です。一枚板で作られていることが多く、つなぎ目がないため汚れが溜まりにくく、お手入れが非常に楽なのが最大のメリットと言えるでしょう。耐久性も高く、簡単には壊れません。ホテルのバスルームのような、スタイリッシュでモダンな空間を演出したい方にはぴったりの素材です。

注意点とデメリット

メリットが多い一方で、デメリットも。まず、重量があるため、力の弱い方やお子様が片手でひょいと持ち上げるのは難しいかもしれません。また、素材自体が高価なため、製品の価格も高くなる傾向があります。そして、美しい表面はデリケートで、タワシなどで強くこすると傷がつきやすい点にも注意が必要です。

ポリエチレン・ポリプロピレン(プラスチック)

特徴とメリット

最も一般的で、多くの方が「お風呂の椅子」と聞いてイメージする素材ではないでしょうか。最大のメリットは、軽くて扱いやすいことと、比較的手頃な価格で手に入ることです。カラーバリエーションやデザインも豊富なので、好みのものを見つけやすいのも嬉しいポイント。抗菌・防カビ加工が施されている製品も多くあります。

注意点とデメリット

手軽な反面、表面に細かな傷がつきやすく、その傷に汚れが入り込んでしまうことがあります。また、長年使っていると紫外線などの影響で変色したり、素材が劣化してきたりすることも。アクリル製に比べると、高級感という点では一歩譲るかもしれません。

木製(ヒノキなど)

特徴とメリット

旅館の温泉などで見かける、風情あふれる素材です。ヒノキやサワラといった水に強い木材が使われることが多く、浴室に足を踏み入れた瞬間に広がる木の香りは、何物にも代えがたいリラックス効果をもたらしてくれます。自然素材ならではの温かみのある肌触りは、他の素材にはない魅力です。

注意点とデメリット

天然素材であるがゆえに、お手入れには注意が必要です。使用後にしっかりと乾燥させないと、カビや黒ずみが発生しやすいのが最大の難点。定期的に陰干しするなど、丁寧なメンテナンスが求められます。また、プラスチック製に比べると重さがあり、価格も高めです。

PET樹脂(ポリエチレンテレフタレート)

特徴とメリット

ペットボトルと同じ素材、と聞くとイメージしやすいかもしれません。アクリルのような高い透明感を持ちながら、アクリルよりも軽量で割れにくいという、アクリルとプラスチックの「良いとこ取り」のような特徴を持っています。リサイクル可能なエコな素材である点も注目されています。透明感は欲しいけれど、アクリルの重さが気になる…という方におすすめです。フックに掛けて乾かせるようにデザインされた製品も多く見られます。

注意点とデメリット

アクリル製に比べると、若干軽い分、重厚感や安定感の面で少し物足りなさを感じる方もいるかもしれません。価格帯は、一般的なプラスチック製よりは高く、アクリル製よりは少し手頃なことが多いようです。

掃除のしやすさが激変!「形状・機能」で選ぶ

毎日使うものだからこそ、お手入れのしやすさは絶対に譲れないポイントですよね。バスチェアの「形状」は、掃除のしやすさに直結します。ここでは、代表的な形状と、あると便利な機能について見ていきましょう。

掃除のしやすさを追求したデザイン

4本脚タイプ

最もオーソドックスな形状です。4本の脚でしっかりと座面を支えるため、安定感が高いのが特徴です。脚と床の接地面が少ないため、水はけが良く、通気性にも優れています。ただし、脚の内側や付け根の部分は少し洗いにくいと感じるかもしれません。

コの字型(L字型)タイプ

近年、非常に人気が高まっているのがこの形状です。脚が2本(面)しかないので、椅子を動かさなくても床の掃除がしやすいのが最大のメリット。また、入浴後に浴槽のフチに引っ掛けて乾かすことができるため、水切れが良く、カビやヌメリの発生を抑えるのにとても効果的です。見た目もスタイリッシュで、洗い場をすっきりと見せてくれます。アクリル素材やPET樹脂素材に多く見られるデザインです。

脚がないドーム型・ボウル型タイプ

脚がなく、全体がひとつの塊になっているようなデザインです。凹凸が少ないため、拭き掃除が非常に簡単。ただし、床との接地面が広くなるため、通気性が悪くなりがちで、裏側に湿気がこもりやすいという側面もあります。使用後は必ず立てかけたり、浴槽のフチにかけたりして乾燥させる工夫が必要です。

あると安心?背もたれ付きのメリット

バスチェアには、背もたれが付いているタイプもあります。背もたれがあると、どんな良いことがあるのでしょうか。

  • 安定した姿勢を保ちやすい
    背中に支えがあるため、より安定した姿勢で座ることができます。身体を洗うときにバランスを取りやすくなるため、ご高齢の方にも使いやすい場合があります。
  • リラックス感アップ
    シャワーを浴びながら少し寄りかかってリラックスする、なんて使い方もできます。バスタイムをよりくつろぎの時間にしたい方には嬉しい機能です。

一方で、背もたれがある分、椅子全体のサイズが大きくなり、洗い場で場所を取ってしまうというデメリットも。また、パーツが増えることで掃除の手間が少し増えることも考慮しておきましょう。

介護シーンで考えるシャワーチェア

ご家族の介護などでバスチェアを選ぶ場合は、「シャワーチェア」と呼ばれる、より機能性に特化したタイプが選択肢になります。一般的なバスチェアとの違いは、利用者の安全と介助者の負担軽減を第一に考えられている点です。

  • 肘掛け
    立ち座りの際に体を支える手すりとして役立ちます。座っているときの姿勢保持にもつながります。
  • 高さ調節機能
    使う人の体格や、ベッドから移乗する際の高さなどに合わせて、脚の長さを細かく調整できるものが多くあります。
  • 座面回転・U字座面
    座ったまま向きを変えられる回転機能や、座ったまま陰部を洗いやすいように座面の前方がU字にカットされているタイプなど、介助のしやすさを考えた工夫がされています。

シャワーチェアを選ぶ際は、身体状況に合わせて理学療法士や福祉用具専門相談員などの専門家に相談することが非常に重要です。介護保険の対象となる場合もあります。

省スペース派に!折りたたみ式という選択肢

「洗い場が狭くて、椅子を置くと足の踏み場もない…」とお悩みの方には、折りたたみ式のバスチェアという選択肢もあります。使わないときはコンパクトに折りたたんで、隅に立てかけたり、脱衣所に収納したりできるのが最大の魅力です。

ただし、選ぶ際には安定性を十分に確認することが大切です。折りたたみ機構の部分は構造が複雑になるため、汚れが溜まりやすくないか、掃除がしやすいかといった点もチェックしておくと良いでしょう。

カビ・ヌメリとさよなら!長く清潔に使うためのお手入れ術

お気に入りのバスチェアを見つけたら、できるだけ長く、キレイな状態で使いたいですよね。浴室という高温多湿な環境は、カビや水垢、石鹸カスといった汚れの天国。日々のちょっとしたお手入れと、定期的なお掃除で、バスチェアを清潔に保ちましょう。

毎日やっておきたい基本のお手入れ

面倒に感じるかもしれませんが、毎日の「ついで掃除」が、後の大掃除をぐっと楽にしてくれます。

  1. 使用後にシャワーで洗い流す
    お風呂から上がる前に、バスチェア全体にシャワーをかけて、その日についた皮脂汚れや石鹸カスをしっかりと洗い流します。特に座面の裏側や脚の付け根は汚れが溜まりやすいので、意識して流しましょう。
  2. 水気を切る
    シャワーで流した後は、椅子を振ったり、乾いたタオルでサッと拭いたりして、できるだけ水気を切ります。水滴が残っていると、水垢やカビの原因になります。
  3. 風通しの良い場所で乾燥させる
    これが最も重要です!湿ったまま放置しないこと。コの字型なら浴槽のフチに掛ける、4本脚なら壁に立てかけるなどして、床との接地面をなくし、風通しを良くして乾かします。浴室乾燥機があるご家庭は、ぜひ活用しましょう。

汚れが気になった時の定期的なスペシャルケア

毎日お手入れしていても、少しずつ汚れは蓄積していきます。週に1回、あるいは月に1~2回程度、少し丁寧にお掃除してあげましょう。

  • 基本的な洗い方
    お風呂用の中性洗剤を柔らかいスポンジや布につけて、優しく全体を洗います。研磨剤入りのクレンザーや、硬いナイロンたわしは、表面に傷をつけてしまい、かえって汚れが溜まりやすくなる原因になるので避けましょう。
  • 白いウロコ状の水垢には
    水垢はアルカリ性の汚れです。そのため、酸性の性質を持つクエン酸が有効です。クエン酸を水に溶かしたスプレー(クエン酸水)を吹きかけ、しばらく放置した後、スポンジでこすり落とします。キッチンペーパーにクエン酸水を含ませてパックするのも良い方法です。
  • ピンクのヌメリや黒カビには
    ピンクのヌメリは酵母の一種で、比較的簡単に落とせます。中性洗剤とスポンジでこすればOK。手ごわい黒カビには、塩素系のカビ取り剤を使用することになりますが、素材によっては変色や劣化の原因になる可能性があるため注意が必要です。必ずバスチェアの取扱説明書を確認し、目立たない場所で試してから使用してください。使用する際は、換気を十分に行い、ゴム手袋やマスクを着用しましょう。

素材別・お手入れの注意点

素材によって、お手入れで気をつけたいポイントが少し異なります。

  • アクリル樹脂
    とにかく傷をつけないことが大切です。必ず柔らかい布やスポンジを使用し、優しく洗いましょう。アルコールやシンナーなどの有機溶剤で拭くと、ひび割れ(クラック)の原因になることがあるので厳禁です。
  • ポリエチレン・ポリプロピレン
    こちらも硬いタワシは避けるのが無難です。細かな傷がつきやすいので、ゴシゴシこすりすぎないようにしましょう。
  • 木製
    洗剤を使う場合は、よくすすいで洗剤成分が残らないように注意してください。そして何より「乾燥」が命です。使用後は必ず風通しの良い場所で陰干ししましょう。直射日光は、木の割れや反りの原因になるので避けてください。

バスチェアと合わせて考えたい!統一感のあるバスルーム作り

バスチェア単体で考えるだけでなく、洗面器(湯おけ)や手おけといった他のバスグッズとの組み合わせを考えると、より快適で統一感のあるバスルームになります。

洗面器(湯おけ)との相性

バスチェアと洗面器を同じシリーズや同じ素材、同じ色で揃えると、一気にバスルームにおしゃれな統一感が生まれます。特にアクリル製のバスチェアは、同じ素材の洗面器とセットで使うと、その透明感と高級感が際立ちます。

また、機能面での組み合わせも考えたいポイント。例えば、バスチェアの座面の穴に、専用の洗面器を引っ掛けて収納できるような製品もあります。こうした工夫があると、洗面器の置き場所に困らず、水もしっかり切れて衛生的です。

手おけとの組み合わせ

洗面器と同様に、手おけもデザインを揃えると素敵です。洗面器からお湯を汲んで使う際、同じテイストだと気分も上がりますよね。手おけは、持ち手の形状が自分にとって握りやすいかどうかもチェックしておくと、より快適に使えます。

収納の工夫でさらにスッキリ

バスチェアだけでなく、洗面器や手おけの収納も「浮かせる」のが、ヌメリ対策の基本です。最近では、壁に磁石でくっつくマグネット式のホルダーや、タオルバーにそのまま引っ掛けられるフック付きの洗面器なども登場しています。こうしたアイテムを上手に活用することで、洗い場の床がすっきりし、掃除が格段に楽になります。

バスチェアを浴槽のフチに掛け、洗面器と手おけは壁に掛ける。こうするだけで、床には何もない状態が作れ、毎日の掃除はシャワーでさっと流すだけで済むようになりますよ。

これでスッキリ!バスチェアのよくある質問(Q&A)

ここでは、バスチェア選びや使い方に関して、多くの方が抱く疑問についてQ&A形式でお答えします。

Q1. バスチェアの買い替えタイミングって、いつ頃?

A. 明確に「何年」という寿命はありませんが、いくつかのサインがあります。まず、座ったときにグラグラする、きしむ音がするといった場合は、構造部分が劣化している可能性があり、安全のためにも買い替えを検討すべきです。また、目に見えるひび割れや大きな傷ができた場合も同様です。汚れに関しては、通常のお手入れでは落ちない黒カビや水垢がこびりついてしまったときが、衛生面を考えて買い替えを検討する一つの目安と言えるでしょう。

Q2. 赤ちゃん用のバスチェアって、大人用と別に必要?

A. 赤ちゃん、特に首がすわってから腰がすわるまでの期間は、専用のバスチェアがあると非常に便利です。保護者一人が赤ちゃんをお風呂に入れる、いわゆる「ワンオペお風呂」の際に、自分が身体を洗っている間、赤ちゃんを安全に待たせておく場所として活躍します。リクライニング機能が付いているものや、おもちゃが付いているものなど、種類も様々です。赤ちゃんの成長は早いので、使う期間は限られますが、その期間の保護者の負担を大きく減らしてくれるアイテムです。大人用のバスチェアに座れるようになるのは、身体がしっかりしてくる2歳以降くらいからが一般的です。

Q3. おしゃれなバスルームにしたいけど、どんな椅子を選べばいい?

A. まずは、ご自宅のバスルーム全体がどんなテイスト(モダン、ナチュラル、シンプル、北欧風など)かを考えてみましょう。テイストに合わせて素材や色を選ぶと、失敗が少なくなります。例えば、白や黒のモノトーンで統一されたモダンな浴室なら、透明なアクリル製のコの字型チェアがよく合います。木の壁やナチュラルな雰囲気の浴室なら、木製の椅子や、アースカラー(ベージュ、ブラウン、グリーンなど)のプラスチック製チェアも素敵です。迷ったら、どんな浴室にも馴染みやすい透明なアクリル製や、清潔感のある白のプラスチック製を選ぶというのも一つの手です。

Q4. とにかくヌメリやカビが一番気になる!最強の対策は?

A. ヌメリ・カビ対策で最も効果的なのは、「形状選び」と「使用後の乾燥」の2つです。形状は、通気性が良く、床との接地面が少ない「コの字型」や「4本脚タイプ」を選ぶのがおすすめです。そして、使い終わったら必ずシャワーで全体を洗い流し、浴槽のフチに掛けるなどして徹底的に乾燥させること。この習慣が、カビやヌメリの発生を抑える一番の近道です。抗菌・防カビ加工が施された製品もありますが、その効果は永続的ではないことが多く、効果に頼りきるのではなく、日頃のお手入れをしっかり行うことが何よりも大切です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?たかがバスチェア、されどバスチェア。毎日使うものだからこそ、じっくり考えて、自分にとってベストな一脚を選ぶ価値は十分にあります。

この記事でお伝えしてきたポイントを、最後にもう一度おさらいしましょう。

  • 最優先すべきは「高さ」
    自分の身長と、浴室カウンターの高さから、立ち座りが楽で作業しやすい高さを選びましょう。
  • ライフスタイルに合う「素材」
    デザイン性やお手入れの手間、価格などを考慮して、アクリル、プラスチック、木製などから最適な素材を見つけましょう。
  • 掃除のしやすさを決める「形状」
    カビやヌメリを防ぐには、通気性の良いコの字型や4本脚タイプがおすすめです。使用後に乾燥させやすいかどうかが鍵です。

特定の商品名こそ出しませんでしたが、これらの選び方の軸さえ持っていれば、お店やインターネットでたくさんのバスチェアを前にしても、きっと迷わず、ご自身のバスルームと使い方にぴったりの一台を見つけ出せるはずです。

自分に合ったバスチェアは、毎日のバスタイムをより安全で、より快適な、最高のリラックスタイムに変えてくれます。ぜひこの記事を参考にして、あなたのバスライフを豊かにする、運命の一脚を探してみてくださいね。

この記事を書いた人
ぬくもり案内人

ふだんは、のんびりとした生活を楽しみながら、毎日の暮らしに“ちょっとしたぬくもり”を届けることを大切にしています。寒い朝に手に取るマグカップ、洗面所にそっと置かれた柔らかいタオル――そんな小さなアイテムに宿る「心地よさ」に魅せられ、気がつけば日用品や雑貨の魅力を伝えることがライフワークに。

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