ご結婚、誠におめでとうございます!人生の大きな節目を迎え、期待に胸を膨らませていることと思います。結婚式の準備と並行して、多くの方が考え始めるのが「結納」ではないでしょうか。特に「結納品」と聞くと、「なんだか難しそう…」「何を準備すればいいの?」と少し身構えてしまうかもしれませんね。
でも、ご安心ください!結納や結納品は、決して堅苦しいだけのものではありません。これから家族となる両家の絆を深め、お二人の結婚に対する誠意や決意を形にする、とても素敵な日本の伝統文化なんです。一つ一つの品物には、幸せな未来への願いが込められています。
この記事では、そんな結納品について、基本的な知識から地域ごとの違い、現代的なアレンジ、準備の進め方、そして意外と知らないマナーまで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説していきます。特定の商品をおすすめするような宣伝は一切ありません。純粋に「知っておいてよかった!」と思っていただけるお役立ち情報だけを詰め込みました。この記事が、結訪れるお二人とご家族にとって、安心して準備を進めるための羅針盤となれば幸いです。さあ、一緒に結納品の世界を覗いてみましょう!
【基本のキ】結納品の品目とそれぞれの意味を覚えよう!
まずは、結納品の基本となる品目と、そこに込められた素敵な意味を知ることから始めましょう。結納品は地域によって品目数や内容が異なりますが、ここでは最も一般的とされる「関東式」の9品目をベースに、それぞれの品が持つ意味を詳しくご紹介します。これを押さえておけば、他の地域の慣習を理解する上でも役立ちますよ。
関東式(9品目)が基本
関東式の結納では、すべての品物を一つの大きな白木台(しろきだい)にまとめて乗せるのが特徴です。見た目はコンパクトですが、一つ一つの品に深い意味が込められています。さっそく見ていきましょう。
目録(もくろく)
結納品の内容を書き記したリストのことです。いわば、結納品の「明細書」のようなものですね。「何を」「いくつ」贈るのかを箇条書きにし、結納の最初に相手方に確認してもらいます。結納品そのものと同じくらい大切なもので、専門の筆耕(ひっこう)サービスに依頼して、美しい毛筆で書いてもらうのが一般的です。
長熨斗(ながのし)
これは、アワビを薄く長く伸ばして乾燥させた「のしあわび」のことです。アワビは古来より貴重な食材であり、神事のお供え物としても用いられてきました。「長生き」や「永続」の象徴とされ、長寿や二人の幸せが末永く続くようにとの願いが込められています。また、生ものを贈ることが最高の贈り物とされていた時代の名残でもあり、「真心」を伝える品でもあります。
金包(きんぽう)
「結納金」を包むためのものです。「御帯料(おんおびりょう)」や「小袖料(こそでりょう)」と書かれることもあります。これは、花嫁が嫁入りの準備をするためのお支度金という意味合いがあります。結納の中心となる、最も重要な品物の一つです。
勝男節(かつおぶし)
鰹節のことですね。鰹節は、その名前から「勝男武士」と当て字され、男性の力強さやたくましさを象徴する縁起物とされています。また、鰹の背中の身から作られる「雄節(おぶし)」と、お腹の身から作られる「雌節(めぶし)」が一対になっていることから、夫婦円満の象’ رمزとされています。
寿留女(するめ)
スルメイカを乾燥させたものです。スルメは日持ちがすることから、「末永く幸せが続くように」という願いが込められています。また、噛めば噛むほど味が出ることから、「味のある夫婦になるように」という意味合いもあります。寿(ことぶき)を留める女、というめでたい当て字も素敵ですよね。
子生婦(こんぶ)
昆布のことです。「よろこぶ」という言葉にかけて、両家の結びつきを喜ぶ気持ちを表しています。また、昆布は繁殖力が旺盛なことから、「子宝に恵まれますように」という願いが込められています。「こんぶ」ではなく「こぶ」と読み、「子生婦」という字を当てることで、子孫繁栄の願いをより強く表現しています。
友白髪(ともしらが)
白い麻の糸を束ねたものです。白い髪に見立てて、「白髪になるまで夫婦仲良く、共に添い遂げられますように」という長寿と夫婦円満の願いが込められています。麻の糸はとても丈夫で、簡単には切れないことから、両家の固い絆を結ぶという意味も持っています。
末広(すえひろ)
白い扇子のことです。扇子は、広げると先端が広がっていく形から「末広がりの繁栄」を意味します。仕事や暮らしが、未来に向かってどんどん豊かに栄えていきますように、という願いが込められた縁起物です。一対(2本)で贈られるのが基本です。
家内喜多留(やなぎだる)
もともとは柳の木で作った酒樽(さかだる)のことでしたが、現在では「酒肴料(しゅこうりょう)」として現金を包むことが一般的です。「お酒や肴の代金としてお使いください」という意味があり、結納の祝宴に対する心遣いを表します。家の中に喜びが多く留まりますように、という当て字が使われています。
関西式(5品目・7品目・9品目)の特徴
次に関西式を見てみましょう。関西式の一番の特徴は、関東式のように一つの台にまとめるのではなく、品物一つ一つを個別の白木台に乗せて飾る点です。そのため、結納の場が非常に華やかで豪華な印象になります。また、関東式の食品中心の品揃えとは異なり、「松・竹・梅・鶴・亀」といった縁起の良い飾り物が中心となるのも大きな違いです。
熨斗(のし)
関東式の「長熨斗」と同じく、のしあわびです。意味合いも同様で、長寿や永遠の幸せを願う気持ちを表します。
末広(すえひろ)
一対の白い扇子です。これも関東式と同様に、末広がりの繁栄を願う品です。
結納金(小袖料・御帯料)
関東式の「金包」にあたるものです。呼び方や意味合いは同じで、結納の中心となります。
柳樽料(やなぎだるりょう)
関東式の「家内喜多留」にあたるもので、酒料のことです。現在では現金を包むのが一般的です。
松魚料(まつうおりょう)
関東式の「勝男節」にあたるもので、肴料のことです。こちらも現金を包むのが一般的です。「松魚」とは鰹のことです。
基本の5品目に加え、さらに品数を増やす場合は、以下のような縁起物が加わります。
- 高砂(たかさご):おじいさんとおばあさんの人形です。「共に白髪の生えるまで」という夫婦和合と長寿の願いが込められています。
- 結美和(ゆびわ):婚約指輪のことです。結納の場で指輪をお披露目する場合に品目として加えます。
- 子生婦(こんぶ):関東式と同じく、子孫繁栄を願う品です。
- 寿留女(するめ):こちらも関東式と同様、末永い幸せを願う品です。
このように、関東式と関西式では品目の構成や飾り方に違いがありますが、根底にある「お祝いの気持ち」や「幸せを願う心」は同じなのです。
関東式と関西式の違いは?地域による結納品の違いをチェック
先ほど関東式と関西式の違いに少し触れましたが、ここではさらに詳しく、その違いと背景について掘り下げてみましょう。日本は地域ごとに多様な文化が根付いており、それが結納のスタイルにも色濃く反映されています。どちらが正しくてどちらが間違い、ということは一切ありません。大切なのは、お互いの地域の慣習を理解し、尊重しあうことです。
一番の違いは「納め方」
結納品における関東式と関西式の最も大きな違いは、結納品の「納め方(飾り方)」にあります。この違いが、結納全体の印象を大きく左右します。
- 関東式:結納品(9品目)の全てを「一つの白木台」に乗せて贈ります。「一つの台にまとめる」ことから、両家が一つになる、という意味合いも込められていると言われています。全体的にすっきりとまとまった印象です。
- 関西式:結納品を「品物ごとに独立した白木台」に乗せて贈ります。5品目、7品目、9品目と品数が増えるごとに台の数も増え、結納の場が非常に豪華で華やかになります。特に松・竹・梅・鶴・亀の水引飾りが加わると、そのきらびやかさは圧巻です。
なぜこのような違いが生まれたのでしょうか。一説には、商人の文化が栄えた関西(特に大阪)では、豪華さや見栄えを重んじる気風があったため、結納も派手で華やかなスタイルが好まれたと言われています。一方、武家社会が中心だった関東では、質実剛健を重んじ、形式や品物の意味を大切にするスタイルが定着した、と考えられています。
品目の違いも大きい
納め方だけでなく、品目そのものにも違いが見られます。関東式が「するめ」や「こんぶ」といった縁起の良い「食べ物」そのものを贈るのに対し、関西式では食べ物の代わりに「松魚料」「柳樽料」として「お金」で贈るのが主流です。その代わりに、豪華な水引細工でできた「松・竹・梅・鶴・亀」といった縁起物の飾りを加えるのが特徴です。
ここで、関東式と関西式の品目を比較した表を見てみましょう。
| 内容 | 関東式(9品目) | 関西式(基本5品目) |
| 熨斗 | 長熨斗 | 熨斗 |
| 結納金 | 金包 | 結納金(小袖料・御帯料) |
| 扇子 | 末広 | 末広 |
| 酒肴料 | 家内喜多留(酒樽料) | 柳樽料・松魚料(現金) |
| 鰹節 | 勝男節 | (松魚料として現金で) |
| するめ | 寿留女 | (品目に加える場合は追加) |
| こんぶ | 子生婦 | (品目に加える場合は追加) |
| 麻の緒 | 友白髪 | (品目に加える場合は追加) |
| 縁起飾り | なし | 松・竹・梅・鶴・亀など |
その他の地域の特色ある結納品
日本は広く、関東・関西という大きな括りだけでは収まらない、ユニークな結納文化が各地に存在します。
- 北海道・東北地方:比較的、関東式に近いスタイルが多いですが、寒冷地であることから酒樽の代わりに清酒を贈るなど、地域の実情に合わせたアレンジが見られます。
- 中部地方(名古屋など):関東式と関西式が混ざり合ったような、独自のスタイルが見られます。品目は関東式に近いですが、飾り方は関西式のように豪華にするなど、両方の良いところを取り入れたような形式が特徴です。
- 九州地方:全体的に派手で豪華な結納を好む傾向があります。特徴的なのは、結納品に「お茶」が含まれることです。これは「茶を濁さず、誠実な付き合いを」という意味や、一度摘んでもまた新芽が出ることから子孫繁栄の願いが込められていると言われています。結納金の額も全国的に見て高めの傾向があるようです。
- 沖縄地方:沖縄では「内祝い」と呼ばれる、結納によく似た儀式があります。豚肉や泡盛など、沖縄ならではの食材が結納品として贈られるのが非常にユニークです。
このように、結納品は地域によって本当に様々です。一番大切なのは、お二人の出身地が異なる場合、どちらかのスタイルに無理に合わせるのではなく、両家のご両親とよく相談し、お互いの慣習を尊重しながら、双方が納得できる形を見つけることです。これが、円満な両家関係の第一歩と言えるでしょう。
略式結納と正式結納、どちらを選ぶ?結納品の品目数も変わる!
結納には、大きく分けて「正式結納」と「略式結納」の2つのスタイルがあります。どちらを選ぶかによって、結納品の品目数や当日の流れも変わってきます。現代では、時間や手間を考慮して「略式結納」を選ぶカップルが大多数ですが、それぞれの違いをきちんと理解した上で、自分たちに合ったスタイルを選びましょう。
正式結納とは?
正式結納は、最も格式高い伝統的なスタイルです。最大の特徴は、仲人(なこうど)が両家の間を行き来して、結納品を届けるという点です。両家の両親や本人は直接顔を合わせず、すべてのやり取りを仲人に託します。
流れとしては、まず仲人が男性側の家を訪れて結納品を預かり、女性側の家へ届けます。女性側はそれを受け取り、受書(うけしょ)と結納返しを仲人に託します。そして仲人は再び男性側の家へ戻り、結納返しと受書を届けて儀式が完了します。
結納品の品目数は、基本となる9品目を揃えるのが一般的です。家柄や地域の慣習によっては、さらに品数を増やして11品目、15品目と、より豪華にすることもあります。時間と手間がかかるため、現代ではあまり行われなくなりましたが、家と家の結びつきを重んじる、非常に丁寧な形式です。
略式結納とは?
略式結納は、正式結納を現代のライフスタイルに合わせて簡略化したスタイルです。ホテルやレストラン、料亭などの会場に両家が一堂に会し、その場で結納品の取り交わしを行います。仲人を立てる場合と、立てずに両家の親が進行役を務める場合があります。現在、結納を行うカップルのほとんどがこの略式結納を選んでいます。
略式結納のメリットは、なんといっても効率的であることです。両家が直接顔を合わせるため、結納の儀式の後にはそのまま会食に移ることができ、和やかな雰囲気の中で親睦を深めることができます。また、仲人をお願いする手間や心労も軽減されます。
この略式結納の場合、結納品の品目数も正式結納より少なくなる傾向があります。
品目数で見る略式結納のパターン
略式結納では、予算や両家の考え方に合わせて、品目数を調整することが可能です。一般的に、奇数が縁起が良いとされています。
7品目の場合
関東式の9品目から、一部を省略した形です。何を省略するかに決まりはありませんが、一般的には「勝男節(鰹節)」と「寿留女(するめ)」の2品を省略することが多いようです。これらは酒の肴にあたる品なので、メインの品ではないという考え方から省略されやすい傾向にあります。
5品目の場合
7品目からさらに簡略化し、結納の根幹をなす品だけに絞った形です。関東式の場合、一般的には以下の5品目を揃えます。
- 長熨斗(ながのし):誠意の象徴
- 金包(きんぽう):結納金
- 末広(すえひろ):末広がりの繁栄
- 友白髪(ともしらが):共に白髪になるまでの長寿
- 子生婦(こんぶ):子孫繁栄
これだけでも、結婚に対する大切な願いは十分に表現できます。
3品目の場合
最もシンプルな結納の形です。最低限、これだけは揃えたいという3品になります。
- 長熨斗(ながのし)
- 金包(きんぽう)
- 末広(すえひろ)
この3点に婚約指輪を加えてお披露目する、というケースもよく見られます。
結納金と婚約記念品のみの場合
最近では、結納という儀式は行わず、両家の顔合わせ食事会の席で「結納金」と「婚約指輪などの記念品」を交換する、というカップルも増えています。これは最も簡略化された形ですが、これも一つの立派な結納のスタイルと言えるでしょう。この場合、「結納品」という形にはなりませんが、結納金を包むご祝儀袋は、水引飾りがついた正式なものを用意するのがマナーです。
どのスタイルを選ぶかは、お二人と両家の考え方次第です。大切なのは形式にこだわることよりも、心を込めてお祝いし、両家の良い関係を築くこと。ぜひ、じっくり話し合って最適な形を見つけてください。
イマドキの結納事情!現代風にアレンジされた結納品
「伝統的な結納品は素敵だけど、儀式の後ってどうするんだろう…」「もっと現代の私たちの暮らしに合った形はないかな?」そんな風に考えるカップルも少なくないはずです。伝統を重んじつつも、現代の価値観やライフスタイルに合わせて結納の形を柔軟にアレンジする動きも広がっています。ここでは、そんなイマドキの結納品事情をご紹介します。
「結納品セット」という選択肢
結納品を一つ一つ揃えるのは大変…という方のために、多くの結納品専門店や百貨店では、必要な品物が一式になった「結納品セット」が用意されています。これは、伝統的な品々や美しい水引飾りが全てパッケージングされたもので、選ぶだけで準備が整うので非常に便利です。
これらのセットには、様々なバリエーションがあります。
- 伝統的な格式高いセット:本格的な白木台に、職人技が光る豪華な水引飾りがついたもの。
- コンパクトでモダンなセット:マンションなどにも飾りやすいように、サイズを小さく、デザインを現代的にアレンジしたもの。洋風のリビングにも馴染むようなおしゃれなデザインも見られます。
- 品目数を選べるセット:9品目、7品目、5品目など、自分たちが希望する品目数に合わせて選べるようになっています。
特定の商品を紹介することはできませんが、こういったセットを活用することで、準備の負担を大きく減らすことができます。お店の専門スタッフに相談すれば、地域の慣習や予算に合ったものを提案してくれるでしょう。
品物を「お金」で代用するケース
関西式ではもともと「酒肴料」を現金で包むのが一般的ですが、関東式においても、現代では品物の代わりに現金で贈るケースが増えています。例えば、以下のような名目で現金を包みます。
- 家内喜多留料(やなぎだるりょう):「家内喜多留(酒樽)」の代わりに。
- 松魚料(まつうおりょう):「勝男節(鰹節)」の代わりに。
これらの名目でそれぞれご祝儀袋を用意し、結納金とは別に包みます。金額に決まりはありませんが、それぞれ結納金の1割程度が目安とされることが多いようです。品物だと儀式後の扱いに困るかもしれない、という現実的な配慮から、こうしたスタイルが選ばれています。
実用的な品物を贈るアイデア
さらに進んで、伝統的な結納品の代わりに、お二人の新生活で実際に使える実用的な品物を「結納品」として贈り合うという、非常に現代的な考え方もあります。これは結納というよりは、「婚約記念品の交換」に近い形ですが、両家が納得しているのであれば素晴らしい選択肢です。
例えば、こんなアイデアが考えられます。
- 男性から女性へ:長く使える上質な腕時計、真珠のネックレスなどのジュエリー、一生ものの着物など。
- 女性から男性へ:高級腕時計、オーダーメイドのスーツ、趣味のカメラやパソコンなど。
この場合、伝統的な意味合いからは離れるため、必ず事前に両家の了承を得ることが絶対条件です。片方の親御さんは伝統を重んじているのに、二人だけで話を進めてしまうと、後々トラブルの原因になりかねません。「私たちは実用的なものを交換したいと考えているのですが、いかがでしょうか?」と、丁寧に相談し、理解を得るプロセスが何よりも大切です。
伝統を守ることも、時代に合わせて変化させることも、どちらも素敵な選択です。大切なのは、お二人と両家が心から納得し、お祝いの気持ちを共有できることですね。
結納品の準備、何から始める?ダンドリと流れを完全ガイド
さて、結納品の知識が深まってきたところで、次は具体的な準備の進め方を見ていきましょう。「いつ頃から、何をすればいいの?」という疑問を解消するために、結納当日までのダンドリをステップごとに詳しく解説します。早めに計画を立てて動き出すことが、スムーズな準備の秘訣です!
ステップ1:両家の意向確認(結納の3~6ヶ月前)
何よりも先に、そして最も重要なのが、両家の意向を確認し、認識をすり合わせることです。ここでのコミュニケーションが、結納の成功を左右すると言っても過言ではありません。
まずは、お二人で以下の点について話し合い、自分たちの希望を固めておきましょう。
- そもそも結納を行いたいか?(顔合わせ食事会のみにするか?)
- 行う場合、正式結納と略式結納のどちらが良いか?
- 希望する日取りや時期はいつ頃か?
- 場所はどこが良いか?(女性宅、ホテル、料亭など)
- 仲人は立てるか?立てないか?
お二人の意見がまとまったら、それぞれの親御さんに伝えて、意向を伺います。親御さん世代は、結納に対して特定の考えや地域の慣習を大切にされている場合があります。自分たちの希望を押し付けるのではなく、「私たちはこう考えているのですが、いかがでしょうか?」と、相談する姿勢が大切です。この段階で、結納の有無、スタイル、日取り、場所といった大枠を決定します。
ステップ2:結納品の決定(結納の2~3ヶ月前)
結納のスタイルが決まったら、それに合わせて結納品の内容を具体的に決めていきます。
- 品目数:正式結納なら9品目、略式なら7品目、5品目など、どのくらいの品目数にするかを決めます。
- 内容:伝統的な品にするか、一部を現金にするか、現代的なアレンジを加えるかなどを話し合います。関東式か関西式か、地域の慣習もここで再確認しましょう。
- 結納金:男性側で結納金の金額を決定します。金額に決まりはありませんが、100万円などキリの良い数字が一般的です。決まったら、直接的ではなく、例えば男性側の母親から女性側の母親へ「お支度金として〇〇くらいお考えなのですが、いかがでしょうか」といった形で、それとなく伝えておくと、女性側も結納返しの準備がしやすくなります。
- 婚約記念品:婚約指輪などを結納の場で披露する場合は、その旨も共有しておきます。
ステップ3:結納品の購入・手配(結納の1~2ヶ月前)
内容が決まったら、いよいよ結納品そのものを手配します。結納品は、百貨店のブライダルサロンや、結納品の専門店などで購入するのが一般的です。お店に行けば、専門の知識を持ったスタッフが相談に乗ってくれます。
- 結納品セットの選定:予算や希望するスタイル(関東式/関西式、品目数など)を伝えて、適切なセットを選びます。
- 目録の依頼:結納品を購入する際に、一緒に目録の作成(筆耕)を依頼します。目録には贈る品々のリストを記載しますが、結納金や酒肴料の金額も明記するのが一般的です。
- 家族書・親族書:結納の際に、お互いの家族を紹介するために「家族書」や「親族書」を交換することがあります。これらも必要であれば、結納品店で筆耕を依頼できます。
ステップ4:結納返し(受書)の準備(女性側)
結納品を贈られる女性側は、それに対するお返しの準備をします。
- 結納返し:いただいた結納品に対するお返しの品です。品物にするか現金にするかを決め、準備します。関東ではいただいた結納金の半額程度(半返し)、関西では1割程度が目安とされていますが、これも地域や家によって様々です。品物にする場合は、腕時計やスーツなどが人気ですが、事前に相手の希望を聞いておくと良いでしょう。
- 受書(うけしょ):「結納品を確かに受け取りました」という証明になる、いわば「領収書」のようなものです。男性側が用意した結納品の目録を見て、その内容を書き記します。こちらも結納品店で準備するのが一般的です。男性側が気を利かせて、結納品と一緒に受書(女性側は署名・捺印するだけ)を用意してくれる場合もあります。
これらの準備を計画的に進めることで、結納当日を心穏やかに迎えることができます。特に両家の話し合いには時間をかけ、お互いが納得できる形を見つけることを最優先してくださいね。
知らないと恥をかくかも?結納品にまつわるマナー集
結納は、両家が初めて正式に顔を合わせる大切な儀式。せっかくの晴れやかな場で、意図せずマナー違反をしてしまっては残念ですよね。ここでは、結納品にまつわるお金のことから、当日の飾り方、挨拶、そして儀式後の扱いまで、知っておきたいマナーをまとめました。事前にしっかりチェックして、自信を持って当日を迎えましょう!
結納金の相場と包み方
結納の中心となる結納金。金額や包み方には、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
- 相場:一般的に100万円が最も多いと言われています。その他、50万円、70万円など、割り切れない奇数の数字が好まれます。ただし、これはあくまで目安です。大切なのは金額の多さではなく、贈る側の気持ちと、両家の経済状況を考慮すること。お二人とご両親でよく話し合って、無理のない範囲で決めましょう。
- お札の用意:必ず新札を用意しましょう。銀行の窓口で「新札で」とお願いすれば準備してもらえます。これは、この日のために新しく準備しました、という心遣いの表れです。
- 包み方:結納金は、まず中袋(または和紙)に入れ、それを豪華な水引飾りがついた金封(ご祝儀袋)で包みます。中袋の表には「金百萬圓也」などと金額を旧字体の漢数字で書き、裏には自分の名前を書きます。金封の表書きは、関東式なら「御帯料」、関西式なら「小袖料」などとするのが一般的です。
結納品を飾る場所と順番
結納品は、ただ並べれば良いというものではありません。飾り方にもしきたりがあります。
- 飾る場所:和室であれば、床の間が最も格の高い場所なので、そこに飾ります。床の間がない場合は、部屋の上座(入り口から最も遠い場所)に、毛氈(もうせん)と呼ばれる赤い布を敷いた台やテーブルを用意して飾ります。
- 並べ方(関東式):一つの白木台にまとめて飾ります。中央奥に長熨斗、その手前に金包、そして周りを他の品々で囲むように配置するのが基本です。結納品セットを購入した場合、飾り方の説明書がついていることがほとんどなので、それに従いましょう。
- 並べ方(関西式):品物ごとに独立した台を並べて飾ります。向かって右側に男性側からの結納品を、左側に女性側からの結納返し(記念品など)を飾ります。一般的に、中央に松竹梅の飾り、その周りに鶴亀や他の品々を配置し、華やかに見せます。こちらも説明書をよく確認しましょう。
当日の口上(挨拶)
結納品の受け渡しには、定型的な挨拶(口上)があります。緊張するかもしれませんが、一言一句完璧でなくても大丈夫。心を込めて伝えることが大切です。
- 男性側から結納品を納める時:「〇〇家からの結納の品でございます。幾久しく(いくひさしく)、お納めください。」
- 女性側が受書を渡す時:「結構な結納の品、誠にありがとうございます。幾久しく、お受けいたします。こちらが受書でございます。」
「幾久しく」は、「末永く」という意味の丁寧な言葉です。仲人がいる場合は、仲人がこれらの口上を述べて進行します。
結納後の結納品の扱い方
無事に結納が終わった後、いただいた結納品はどうすれば良いのでしょうか。
- 飾り方:結納品は、縁起物です。すぐにしまわずに、結婚式が終わるまでの期間、飾っておくのが一般的です。和室の床の間や、リビングのキャビネットの上など、目に見える場所に飾り、お二人の門出をお祝いしましょう。
- 食べられるもの:寿留女(するめ)や子生婦(こんぶ)、勝男節(かつおぶし)などは、縁起物ですので、ぜひお料理に使っていただきましょう。家族の健康や幸せを願う気持ちで、お祝いの食卓に取り入れると良いでしょう。
- 飾り物(水引など):豪華な水引飾りは、捨てるのは忍びないですよね。最近では、羽子板や額、お正月飾りなどにリメイクしてくれるサービスもあります。思い出の品を形を変えて残すのも素敵な方法です。
- 処分の方法:もし飾る場所がなく、リメイクもしない場合は、感謝の気持ちを込めて処分します。他のゴミと一緒に捨てるのに抵抗がある場合は、近くの神社に相談し、「お焚き上げ」として供養してもらうと、気持ちよく手放すことができるでしょう。
【Q&A】結納品のよくある疑問、スッキリ解決します!
結納品の準備を進めていると、「これはどうなんだろう?」という細かい疑問が次々と出てくるものです。ここでは、多くのカップルが抱きがちな質問に、Q&A形式でスッキリお答えします!
Q1. 結納はしないけど、結納金だけ渡すのはアリ?
A1. もちろんアリです。 最近では、結納の儀式は省略し、両家の顔合わせ食事会の席で結納金をお渡しするケースが非常に増えています。これは「略式結納」の一つの形と捉えることができます。その際は、現金をそのまま渡すのではなく、「結納金」または「御帯料」と表書きした、紅白や金銀の水引が付いた正式なご祝儀袋に包んでお渡しするのがマナーです。食事会の歓談中、場が和んだタイミングで、男性側の父親から「〇〇さん(花嫁)のお支度にお役立てください」といった言葉を添えて、丁寧にお渡しすると良いでしょう。
Q2. 結納品の目録は手書きしないとダメ?
A2. 手書きが基本ですが、ご自身で書く必要はありません。 目録は結納品の中でも重要な役割を担うため、毛筆で書くのが正式なマナーです。しかし、現代では筆を持つ機会も少なく、美しく書くのは難しいですよね。そのため、結納品を購入する専門店や百貨店で、プロの筆耕(ひっこう)担当者に代筆を依頼するのが一般的です。美しい文字で書かれた目録は、儀式をより格調高いものにしてくれます。費用はかかりますが、お願いする価値は十分にあります。もちろん、書道に自信のある方がご自身で書かれても、心のこもった素晴らしい目録になります。
Q3. 婚約指輪は結納品に含まれる?
A3. 伝統的な結納の9品目には含まれませんが、結納の場で重要な役割を果たします。 婚約指輪は、結納品とは別の「婚約記念品」という位置づけです。しかし、現代の結納では、結納品と合わせて婚約指輪をお披露目するケースがほとんどです。その場合、結納品の目録とは別に「婚約記念品目録」を用意し、「優美和(ゆびわ)」や「結美和(ゆびわ)」といった美しい当て字で記載することが多いです。結納品と一緒に指輪の箱を飾り、男性から女性の指にはめてあげるセレモニーを取り入れると、場が華やぎ、とても良い記念になります。
Q4. 結納返しの品物はどう選ぶ?
A4. 現金、または記念になる品物を贈るのが一般的です。 結納返しは、いただいた結納に対する女性側からの感謝の気持ちを表すものです。関東では「半返し」、関西では「一割返し」が目安と言われていますが、これも両家の考え方次第です。現金で返す場合は、「御袴料(おんはかまりょう)」という名目で、結納金と同様に正式なご祝儀袋に包んでお渡しします。品物で返す場合は、男性がこれから長く使えるもの、記念になるものが喜ばれます。例えば、高級腕時計、オーダーメイドのスーツ、仕事で使う鞄や万年筆、趣味のカメラなどが人気です。品物を選ぶ際は、事前に彼の希望をリサーチしておくと間違いがないでしょう。
Q5. 結納品にかかる費用は誰が負担する?
A5. 基本的には、贈る側がそれぞれの費用を負担します。 具体的には、以下のようになります。
- 男性側が負担するもの:結納品一式、結納金、婚約記念品(指輪など)、(仲人がいる場合)仲人へのお礼
- 女性側が負担するもの:結納返し、受書、婚約記念品のお返し
では、ホテルや料亭で行う場合の会場費や食事代はどうするのでしょうか?これについては、両家で折半するのが最も一般的で、スマートな方法です。結納は両家が共同で行うお祝い事という考え方から、どちらか一方に負担が偏らないように配慮するのが望ましいです。事前に両家で話し合って決めておくと、当日スムーズです。
まとめ:形に心を込めて、両家の素晴らしいスタートを
ここまで、結納品の基本的な意味から、地域の違い、準備のダンドリ、そしてマナーに至るまで、本当にたくさんの情報をご紹介してきました。もしかしたら、「やっぱり結納って覚えることが多くて大変かも…」と感じられたかもしれませんね。
しかし、一番思い出していただきたいのは、この記事の冒頭でお伝えしたことです。結納品の一つ一つは、単なる「品物」や「形式」ではありません。そこには、「末永く幸せでありますように」「子宝に恵まれますように」「これから家族として、どうぞよろしくお願いします」という、言葉だけでは伝えきれない温かい心が込められています。
複雑に見えるしきたりや作法も、すべては相手の家に対する敬意や思いやりから生まれたもの。その本質を理解すれば、結納は決して難しいものではなく、むしろお二人の門出を祝う、とても意義深く素敵な儀式であることがわかるはずです。
現代において、結納を行うかどうか、どのような形で行うかは、カップルとご両家の自由な選択に委ねられています。正式な形でも、略式の形でも、顔合わせ食事会での記念品交換という形でも、どれが正解ということはありません。
最も大切なのは、お二人と両家が、このプロセスを通じてたくさんコミュニケーションを取り、お互いの価値観を尊重し、全員が心から納得できる形を見つけること。これこそが、これから始まる長いお付き合いの、最高のスタートになるのではないでしょうか。
この記事が、結納という日本の美しい文化に触れるきっかけとなり、お二人の素晴らしい門出を後押しする一助となれたなら、これ以上の喜びはありません。どうぞ、お二人で力を合わせ、ご家族と相談しながら、最高の結婚準備を進めていってください。心より、応援しております!

